ステージに現れるとにっこりしながらにキーボードを叩き始めたよっちゃん。
さぁ今日は何を見せてくれるんだと思うとワクワクする。
じっと見ていると、自分が発する声を機械を使ってループさせ、それを重ね合わせて声だけでリズムとメロディーを作り上げる。
へぇ〜面白い!
「大阪!暑いねー!」地元でのライブを心から嬉しそうに感じているのだろう。
とってもいい表情をしている。見ているこっちも何だか高揚する。
手拍子を煽ってメンバーを呼び込む。
中納良恵GROUPの誕生。
その正体はドラムと鍵盤2つという非常にシンプルなものだった。
「エゴラッピンとは違う趣でゆっくり楽しんでもらえたら。」と本人も言うように全く違う、服部緑地のユルい空気感にぴったりな聞き心地の良い音が次々と奏でられる。
「ソレイユ」の途中からは陽が射し込み、「no place to hide」では曲のリズムに合わせたように大きく包み込むような風が吹き始め、「夢」ではうとうととまどろんでいる誰かかの寝息のようにシャボン玉が揺れる。
大地もこの音を感じているのだろうか。
自然と融合したようなステージを見て、心が豊かになった気がする。
また新しい中納良恵の新境地を拓いた記念すべきライブになったに違いない。
彼女は本当に無限大だ。
<text by:yukkie>