<1日目>
お天気はなんとか、雨は降っていない!ここは雲の中なのか!?そんなお天気で、ROKKO SUN MUSICが始まった。 お客さんが入場し、思い思いの場所にシートをひいた頃、オープニングアクト:酒井ヒロキのライブが始まった。このアコギと彼の声を聴くと、あぁ今年も無事にイベントが始まったなぁと思ってしまう。 MCではお客さんをいじりながらも、歌をしっかりと届ける彼の声。安心感の様な温かみも増してきた。
OGRE YOU ASSHOLE
イベントとしてはお天気を願うのだけど、OGRE YOU ASSHOLE を濃霧の中で見てみたい。そんな事を開催前は思っていた。
そして、やってきた当日。見事に!?うっすらと霧がかかっていた!
そんな中披露された「フェンスのある家」では、声とドラムとギターとベースの音に身を委ねると、うねる様な深くもぐっていくようなディープな世界に連れて行ってくれる。ここが六甲山では無い様な、しかし六甲山の自然の中だからこそのシチュエーションも相まって、さながら天国の様だった。
後半は、霧もはれてきて、そよ風が吹き、やさしい音が響く。ライブが終わり、はっと目が覚める。終止、OGRE YOU ASSHOLEが作り出す世界観に、気持ちよく飲み込まれるライブだった。
渡辺俊美
ROKKO SUN MUSICのステージにはじめての登場する渡辺俊美。
貫禄ただよう佇まいで、サウンドチェックを行い、そのままゆったりとライブがはじまった。

今回がはじめての公の場に立つと言う今日の編成。
ドラムス、ピアノ、ギターとの、ベースレスの4ピースながら見た目にも新鮮なのはフロントマン、渡辺俊美の前にキックドラムのある編成。
ギター弾語りスタイルにキックドラム、歌のリズムを大切にしているからだろう。

まったり感の強い(笑)このROKKO SUN MUSICの空気感と自然に溶け込んでいく。
シンプルなアレンジながらカントリーやラスティックを昇華したサウンドが、俊美さんならでは!6月18日にリリースされたキャリア初のソロアルバム『としみはとしみ』に収録されている楽曲中心のSETLISTと六甲涼やかな風がとてもマッチしていた。

ハンバートハンバート×COOL WISE MAN
陽気でノリノリなインストミュージックからはじまったアクトは、男前8人衆、COOL WISE MANの登場!ほっこり暖まった会場、ステージには2曲目からハンバートハンバートの二人も登場。
そして初っ端から、このコラボバンドの真骨頂とも言えるレゲェアレンジの「おなじ話」を披露。オーディエンスも待ってましたと言わんばかりに、身体をゆらゆら~っと気持ちエエ感じ!
その後もハンバートハンバート二人のほんわかした歌声とCWMの骨太なルーツサウンドががっちり噛み合い、これ以上無い野外にぴったりなサウンドでムード全開のライブを見せてくれました〜!
今年はこのコラボバンドで各地のイベントに出演が決まっていて、各地でええサウンドを響かせてくれる事でしょう!
大橋トリオ
ドラム、アップライトベース、ピアノ、そして大橋トリオ本人のアコギボーカルとシンプルな4人編成で登場。
霧が相変わらず深く、客席エリアの最後部が見えるか見えないか位の中で、神秘的に透き通った声が響き渡る。一昨日誕生日だったんだよね。とのMCに祝福の拍手が鳴り響くひとときも。
後半は大橋さんはギターからピアノに楽器を持ち替え、こちらも大人な佇まいと心に響く演奏を聞かせてくれた。

ラストに演奏された「BING BANG」ではらんらんらーんの大合唱!
ファンにも嬉しい新旧アルバムから演奏された今回の選曲。9月にリリースされる新作『white』ではこの中から「フラワー」や「モンスター」も収録され、かつ豪華なコラボ曲がふんだんに収録された期待作!楽しみです!!
OVERGROUND ACHOUSTIC UNDERGROUND
いよいよ一日目ラストアクト!ROKKO SUN MUSICでは2回目の登場。

今年は昨年までより早めの終演予定という事もあり、始まったのは17:00すぎ。まだ日は明るいが霧のが今日一番に立ち込め、天然のスモークに包まれ照明に照らされるメンバーは妖艶で神秘的に目に映る。

オーディエンスも、ラストアクトという事もあり広げていたシートやテントを畳んでステージ前方に大集合。

全員がアコースティック楽器を持ちながらもロックなグルーブで演奏されるOAUの楽曲は唯一無二のサウンド。若者も家族連れもこのときばかりはジャンプ&スイングの盛り上がり!!

「まだまだ終わって欲しくない!」と言わんばかりのアンコールにメンバーも応え、リズムセッション含む合計3曲ものアンコール!
大満足のステージにそこら中のお客さんに笑顔があふれる。

一日目をしっかりしめてくれたOAUに感謝!!まだまだ続くこの夏、New Acoustic Camp 2011をはじめ数本のライブが各地で決まっています!!!

<2日目>
昨日よりも、濃い霧が会場を覆っている。そんな朝から2日目がスタートした。
本日も、お客さんが入場し、オープニングアクト:酒井ヒロキのライブが始まった。 その間に霧も少し晴れて来て、見事に2日目の開会宣言となった。
山岸竜之介
ステージに現れたその姿は、まだ幼さの様な愛くるしさが残る、ギター少年だ。

韻シストのギタリストであるTAKUと一緒にステージに上がり、素晴らしいタイミングでのコール&レスポンスと笑顔、その目を見張るギターテクニックで、どんどん会場全体を味方に付けて行く。「ロッコウサーン」「ミュージックー」/「ロッコウサーン」「サイコーさー」と言うコール&レスポンスは、イベントのトップバッターとしてもこの上なく、お客さんを温めていた。

その客席とステージの空気感の変わり様、盛り上がっていく様といったら、ホントに今後が楽しみです!

Predawn
空気の様にステージに現れ、「こんにちはプリドーンです」と静かに始まった。時折強い風が吹き込むステージ上で、まるで凛と咲く一輪の花の様だった。

アコースティックギター1本と天使の様な声で、客席を包み込み、ピーンとした空気を作りながらも、MCでは「六甲山なめてました。寒いです。」と、クスクスと笑いを誘っていた。

Suddenlyを始め、六甲山で聴けるという事が贅沢に感じる、秀逸な曲達が淡々と披露されていく。そんな中、「さっきから隣でウグイスがさえずっているのが、良いですね」と、確かに耳を澄ませば可愛らしいホーホケキョが聞こえる。透明感溢れた声とウグイスの声、奇跡のコラボレーションを耳にする事が出来た。
踊ってばかりの国
実はこの日、会場に一番乗りだった、踊ってばかりの国。朝早い時間は、5m先も見えにくい程の濃い霧で、一見最悪のコンディションの様な会場だったが、その霧にテンションあがっていたのが、妙に嬉しかったし、似合うだろうなと思っていた。

本番時には、霧は少しましになっていたが、バンドが持つ実体のつかめない存在感と、妖艶というか、艶かしいというか、妖しいというか、そんな空気感をより演出している様だった。しかし、曲が始まると思わず体が動いてしまうポップ感。このギャップも、このバンドの醍醐味の1つなんじゃないかと思う。10月にリリースされる3rd Mini Albumの収録曲も披露され、いつまでも楽しそうに踊っているお客さんが印象的だった。

QUATTRO
転換中には、霧もはれ、太陽が差し込む素晴らしい天気となった。

そんな中、バンドメンバーが先に登場し、ボーカルを迎えるという粋なスタートから、「LAST DANCE」「魔法」など、小気味良いナンバーが披露される。MCもほとんどなく、オシャレに曲が続いて行く、そんな紳士的な部分を前半で魅せていた
かと思いきや、ギターの潮田がリードボーカルをつとめる「ほどけた靴紐」では、間奏中にボーカルの岩本が「俺のワナゲラが山に響いてる〜!」(ぜひ曲を聴いて下さい!)とテンション高く叫び、そのままの後半に突入。ベースの浜田はステージを飛び降り、お客さんも手を挙げて、ジャンプして、皆でぐちゃぐちゃになって楽しむという、一体感が出来上がっていた。

NONA REEVES
ROKKO SUN MUSICに、NONA REEVESがやってきた!数々のダンスナンバーが楽しみでならなかった人も多いのでは!?その客席の期待感を真っ向に受けて、パーティータイムが始まった。

「この曲の間に、この霧が透明になることを願います」と透明ガールが始まる。皆、手拍子に、相打ちに、体を揺らして音のシャワーを思う存分浴びている様だった。

「皆さん、夏が始まりますね!」「ここからは踊りまくって下さい!」と、絶妙なタイミングで、うまい具合にこちらのテンションを上げて行ってくれる所なんかは、いぶし銀のリード感!でも、ステージから降り注ぐ曲達はキラキラとフレッシュな輝きを放っていて、ライブ後は踊りきった爽快感と、ハッピーなオーラに包まれる。さすがです。

Caravan
1曲目「Camp」のワンフレーズだけで、客席からは大きな拍手が起こる。それだけ、ホーム感に包まれたライブがスタートした。

「母性本能をくすぐるフェス。何か起きるよね。これは霧じゃなくて雲だよね。こういうフェスはないね。」と、決して好天とは言えない環境までも、思い出深い演出の一つに変換してくれた。

この日はバンド編成で、力強さと暖かさが共存し、特に「Imagination」から「Trippin Life」の繋ぎは圧巻で、客席の全員が手を挙げて応えていた。
イベントに対する想いと自身の想いを伝えた後に「六甲山と皆様に1曲。ありがとう。」披露された「Seed」では、全員がじっと聴き入り、思い思いにその情景を噛み締めていた。

鳴り止まないアンコールの声に、「めずらしく時間があるそうなので(笑)」と、登場して、「今日、出演した全てのミュージシャンに。昨日出演した全てのミュージシャンに拍手を」と、その後披露された「SOUL MUSIC」で、見事にROKKO SUN MUSICの2日間を締めくくった。